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2025/08/02 09:25
アウトドアとは全く関係ない話題ですが、たまに舞台演劇の演出をしたり出演をしたりしています。
最後に演劇やったのは10年前ぐらいでしょうか。
それまでずっと参加していた「少年口伝隊一九四五」、その座組に誘ってくれた人が亡くなってしまってから、何となく舞台をやる気が起きずそのままになっちゃって。
それでも今回、こんだけブランクある自分をまた少年口伝隊に誘ってくれる人がいて、80年の節目というのもあり参加させてもらうことに。(先月の7月26日・27日に無事幕が降りました。ご来場くださった方、どうもありがとうございました。)
●広島が、ヒロシマになった日
私は生まれが広島県福山市で、それからすぐ広島市に引っ越してきて、少年時代のほとんどを広島の中心で過ごしてきました。
小学校も遠足の行き先が平和記念資料館だったり、日常に平和学習があったり。1990年代はまだたくさんの被爆体験者(語りべ)の方がおられ、小学校の体育館で直接そのお話を聞いた衝撃を今でも覚えています。
そこから月日が経ち、今年で原爆投下から80年。
直接の体験として当時を知る語りべの方もご高齢になり、亡くなられる方も増える中、我々現役世代が「口で伝える」、つまり「口伝する」ことを目指して、この少年口伝隊一九四五という作品は書かれました。(と、私は思っている)
恥ずかしながらそれまではそういった現状を知りもしなかった私は、口伝隊に参加する中で、あらためて平和への意識を持つようになっていった気がします。
何度かは、広島に修学旅行に来た学生さん向けに公演を行いました。(原爆ドーム横の旅館「あいおい」さんにて)
これは言葉にするのが難しいのですが、平和的な意義という固い話を置いておいたとしても、それでもこの少年口伝隊という作品は純粋に優れた脚本だなと感じています。我々広島人と違い、幼いころから平和学習をしてきたわけでもない県外の学生さんが、初見の朗読劇で心を動かされるのはやはり戯曲としての骨組みがしっかりしているからでしょう。
私自身、この脚本を読み解く過程で身についたものは非常に多く、主催だった“ママ“に鍛えられた朗読の技術は、その後の舞台でも少なからず活きていると思います。
それでも10年のブランクがあるのは事実で、方々にご迷惑をかけたかとは思うのですが、それでもまあ無事に幕が降りてホッとしています。野良道具ユーザーさんもちらほら会場でお見かけしてとても嬉しかったです。
●平和、ってなんだろう
これは「福祉」についても同じような感覚なのですが、平和や福祉ってどこかこう神格化というか特別扱いされやすいと思うのですが、本当はもっと身近なもののはずで。
だってそうですよね。だれだってあんな惨状を経験したいとは思わない。
福祉もそう、だれだって明日から障がい者になる可能性があるけれど、それでも楽しい人生を送りたい、そう願うことは特別でもなんでもなく、事実として「自分ごと」のはず。
アウトドアを楽しめるって、ほんと平和なことなんですよね。私はそれをずっと続けたいだけ。自分ごととして。
